スタッフブログ

スタッフブログ:葬儀に使われる樒とは

2023年1月13日

 枕飾りや、葬儀につかわれる樒は、別名『仏前草』と呼ばれ、仏前に供える木として知られていますが、花が咲き、実も付きます。花は透明感のある淡黄色です。

 「抹香臭い」という言葉は、この木の香りのことを指しています。全株に毒性があります。特に果実は毒成分が多く、『悪しき実』とされ、それが略されてシキミになったといわれています。

その毒性や独特の香りから、古くから「死者を悪霊から守る」「邪気を払う」といわれてきました。また、その香りを獣が嫌うことから、土葬の遺体を獣が掘り起こす事を防ぐ為に樒を植えたり供える風習がありました。

樒を枕飾りや葬儀の門樒をかざることで結界を張って、亡くなった方を邪気から守るという意味があります。

近い親族から供花・供物の変わりに門樒・樒塔を御供え頂くことが多いです。

強い香りに含まれる成分の中には、サフロールという虫よけの成分も含まれています。

ノミ・ダニ用の殺虫剤や忌避剤にも使われているので、お墓参りでお供えするとお墓を虫で汚さなくて済みます。

虫よけにもなる香で、お清めの力もあると信じられてきました。

お線香のお清め効果と同じ様に、樒もその香りでその場を清め、悪いものから守って

くれているといわれています。

樒は、香木の代わりに焼香で使う抹香や線香の材料としても使われています。

樒塔を御供えする大切さを知っていただけたら幸いに存じます。